おりふしの記

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zoom RSS オトシブミ

<<   作成日時 : 2008/05/22 06:44   >>

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 例のごとく犬をつれて裏山の雑木林脇を散歩していると、クヌギの木の下に、写真のようなものがたくさん落ちていた。 5月から6月にかけて山や林の中の小径で見ることができる。 直径1cm、長さ2.5cmくらいだから注意していないと見落としてしまうかもしれない。
 その昔、直接手渡すのがはばかられるような内容の手紙(恋文、密告など)をわざと気が付くように落としておいたそうだが、これを「落とし文」などと言った。 昔の手紙だから、もちろん巻き紙に筆で書かれていた。 「オトシブミ」というのは、昔の 「落とし文」 の形に似ているところからついた名のようだ。

オ ト シ ブ ミ
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 オトシブミは、初夏にクリ、クヌギ、ハンノキ、シラカバなどの葉を巻いて、中に卵を産みつける。 卵が産み落とされたものは、私が拾ってきたもののように切り落とすこともあれば、切り落とさないで、「揺りかご」のようにぶらさげておくものもある。 卵からかえった幼虫は中で葉を食べて、さなぎになる。 およそ1ヶ月くらいで成虫が 「おとしぶみ」 に丸い穴をあけて出てくるのを見ることがでる。 だから、「おとしぶみ」 はその中で幼虫が成長し、成虫になるまでの食料兼シェルターというわけだ。
  「おとしぶみ」をよく見ると、定規で測ったようにきっちり丁寧に作られた 「おとしぶみ」 もあれば、ちょっと開き気味のゆるゆる 「おとしぶみ」 もあり、実に個性的だ。 どうも、オトシブミの中にも 「きっちり・器用タイプ」「いい加減・不器用タイプ」 があるようだ。

開 い た 葉
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ちょっとかわいそうだが、二つ程 「おとしぶみ」 を開いてみた。 一つのおとしぶみ(揺りかご)は葉を一枚使って作られている。 主脈に沿って黒くなっているのが分かると思うが、オトシブミはあごを使って柔らかくなるように葉を噛み、ここを折り目にして、葉を二つ折りにし、葉先の方から巻いていくのだ。 

 一度卵を生み葉っぱを巻き付ける様子を見てみたいと思ってはいるが、なかなかその機会は訪れない。 柔らかな葉っぱが出始める丁度今の時期に合わせてこうしたシェルターを作るというのは、実に理にかなっていると思う。 開いてみると簡単に葉は巻戻らないように実に上手く作っていることが分かりる。 本当にうまくできており、その器用さには感心させられた。 昆虫にもその道その道のプロがいるものだ。

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
wagtailさん こんにちは
おとしぶみとはまた素敵ないい名前です。
虫の力、、小さいけど、侮れないな〜^^
こういうの子供が見たら喜びそう。
いく@しずおか
2008/05/22 13:37
いく@しずおかさん、小さな虫ですが、私たちには及びも付かないような神秘の力を秘めているものですね。
きょうの犬の散歩で拾ったオトシブミを開いてみたら、小さなうす黄色の卵が見つかりました。
wagtail
2008/05/22 22:04
なんとも ネーミングがいいではないですか。花にしろ、植物にしろ 名前の由来を少しだけ のぞき見した経験がありますが 先人はまあ なんと なるほどね〜と 座布団3枚あげたくなるような うまい名づけをしているものが結構多いですよね。
単純明快でシンプルが還って大変いいですよね。
山帽子
2008/05/23 21:55
「落とし文」、その中味が密告では夢がありませんが、これが恋文ともなれば「落とし文」の響きがピッタリです。
昔の人は、粋なことをしたものです。
山帽子さんも感じたように、わたしも本当に粋なネーミングだと思います。

実はわたしはネーミングの良さで、この昆虫を覚えたんです。
wagtail
2008/05/23 22:06
wagtailさん、こんにちは〜(^0^)/

落とし文・・・私は庭で見つけました。
バラの木の枝に数個ぶら下がっていたんですよ。
初めて見たので驚いちゃいました。

ネットで調べたら、素敵な名前の虫だと知りました。
とても綺麗に折りたたまれていて、まるで定規で測ったように
几帳面な虫だな〜って思いましたが、中にはそうじゃない虫も
いるんですね。(笑)
P-saphire
2008/05/24 10:43
P-saphireさん、早速お寄りいただき、ありがとうございます。
名前は素敵ですが、薔薇の木にぶら下がっていたのでしたら、退治して正解でしたよ。

以前数株の薔薇を庭に植えていた頃、この虫に蕾の茎を食われ、ひどい被害を被ったことがあります。

科学的興味から見ている分にはおもしろいのですが、手塩に育ててきた薔薇がやられるとなったら話は違います。
徹底退治に限ります。
大きな声では言えませんが、わたしも撮影のために集めたものは、遠くへ処分です。
wagtail
2008/05/24 15:49
おはようございます
ご紹介いただきお邪魔しました
さすがWagtailさん!オトシブミの落し文を開いて研究しちゃいましたか〜〜探究心が素晴らしいですね!!

主脈を噛んで柔らかくするなんて、気も付きませんでした。
我が家のどんぐり畑の小さな苗木でも、ちゃんとオトシブミが文を作ってくれますが、なにぶんにも赤ちゃんのような苗木なものですから、丸坊主になってしまわないか少し心配しましたが、彼らは全部、文にしちゃったら木が弱ってしまう事を本能で判っているのか、木を丸坊主にしてしまう事は無いんですね・・・

きっとオトシブミの落し文は、彼らの未来へ向けた希望の手紙なのかと・・・なんて事を思った利しました。

葉っぱを切っているところを一度みた事がありますが、携帯が壊れてしまった時だったのか、残念ながらその時のブログは書けませんでした・・・

追伸
トラックバックなるものを試みましたが、どうやら巧い事行かなかったようです・・・(ToT)
http://smilehousekm.blog117.fc2.com/blog-entry-2848.html
お恥ずかしい日記ですがURLを貼り付けさせて頂きました
たっきー
URL
2014/09/12 05:44
 たっきーさんへ
昆虫たちの知恵には、感心させられることがしばしばです。
苗木を丸坊主にしないあたりは、さすがですねぇ。
チョッキリ虫が枝を切り落とすには、それなりの意味があるようです。
こうした虫たちの知恵に触れた時、自然界の神秘に触れたような思いがし、
少年のようなワクワクした気持になります。
そして、こうした自然の営みに触れられる幸せをかみしめる瞬間です。

wagtail
URL
2014/09/15 13:28

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