おりふしの記

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zoom RSS 命を支える稲の花

<<   作成日時 : 2010/08/18 18:12   >>

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 職場の駐車場に車を入れ、出勤前に近くの田んぼに寄ってみた。 やはり出穂していた。 この辺りでは8月中旬になると田んぼは稲の穂がのぞき、花が咲く。 この時期に田んぼで身をかがめ、静かに臭いをかぐと、炊き立てのご飯のようなかすかな甘い香りがすると聞いたことがある。 
 田んぼの畦に足を踏み入れ、腰をかがめて、可憐に咲いた稲の花を目の前にする。 そ〜っと息を吸い込んでみる。 残念ながら自分の鈍感な鼻では蒸し暑い空気の中に、炊きたてのご飯のような香りを感ずることはできなかった。

 
先ず入るや 山家の秋を 早稲の花   ( 広瀬 惟然 )


 稲の花は、晴天の午前中、およそ2時間だけ開く。 2枚の “えい” に雄しべと雌しべが包まれていて、この “えい” が開いている30分ほどの間に、雄しべの花粉が雌しべについて受粉する。 白く見えるのは、雄しべの先に付いている花粉が入っている袋である 「葯」 というものだ。 花粉が飛んだ後、雄しべを外に残したまま “えい” は再び閉じてしまう。

   
 この穂は “えい” がしっかりと閉じられているので、すでに受粉が済んだのであろう。 こうして花が咲き受粉を終えると、白い乳のような汁が籾の中にたまっていく。 そして、受粉してから30日かけて、籾の中に硬い実ができあがっていくのだ。


 この、ひと花(一粒)が、来年また数千粒の次の命へとつなげられ、長い年月繰り返し育っていく。 こうして、「米」として、私達の命を延々と支えて来てくれたのだ。 花の時期から頭を垂れる実りの時期には、いつもこんなことを考え、感謝の念に浸るのだ。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
凄い! 感動的ですね!!
神秘的な営みが気が付かない所で繰り返されているのですね♪
田舎で育ちながら目にする事もなく(見ていたのかもしれませんが、気にすることもなかたのでしょう)
今となっては、朝のうちに稲の穂を見に行く事もできず残念です。
中学一年の時、10月10日に生まれた姪に(美穂)と名付けました・・・
兄に是非この名前をつけてとお願いして。
誕生を楽しみに待っていた時、稲の穂がとても綺麗に輝いていたからです。



ネネ
2010/08/20 07:40
ネネさんへ
わたしが見に行くのはいつも時間が遅いせいか、
まだえいが開いている状態の花は見たことがありません。
来年は、時期をねらって、開いている花を見たい物です。

「美穂さん」、美しい名前ですねぇ。
結実した、綺麗に輝く稲の穂並み、
名前にはネネさんやご両親の思いも込められているんでしょうね。
素敵な話を読ませていただき、きっと来年は、わたしもちょっと違った思いで稲の穂並みを見渡すのかも知れません。
wagtail
2010/08/20 09:40
遠めに見ている水田。
その中でこのような展開が営まれているのですね。
素晴らしいものを見せていただきました。
有難う♪
ベニマシコ
2010/08/22 13:30
ベニマシコさんへ
この時期の田んぼは、大好きです。
結実を迎える大事なとき、農家の方が気をもむ時期でもあるんでしょうね。
目の状態はいかがですか?
お大事になさってください。
wagtail
2010/08/22 17:14

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